よく受講を検討中の方から 「オンラインだけの講座で大丈夫なのかしら?実際の国家試験はオンラインではない、と聞いていますが・・・」という質問を受けます。

結論から申し上げますと、それに対しては「大丈夫です!」とお答えしています。
いくつか理由をあげたいと思います。

1)オンラインでも、キャリアコンサルティングの基礎は十分に身に付きます。
国家試験でもっとも重視されるのは、キャリアコンサルタントとしての基本的な態度です。
 弊校では、その基本を「言葉の繰り返し(言語追跡)」「質問の仕方(開かれた質問)」「声のトーン」などいくつかの要素に分解して、詳しく講座のなかで説明し、身につけて頂けるようにしていますが、そのほとんどは、zoomなどのオンラインを通じても、十分に練習ができ、習得してもらえるものです。
 例えば「言葉の繰り返し(言語追跡)」。 これは著名なカウンセリング学者であるアレン・E・アイビィという人が「マイクロカウンセリング技能の階層表」のなかでも、もっとも基本となる「かかわり行動」の一つにあげているもので、具体的に言えば、クライエント(来談者、相談にきた人)が語ってくれた内容を「繰り返す」という技法です。 そうすることによって、「あなたの話をしっかりと受け止めましたよ(受容しました)」ということがお相手に伝わるという効能があるので、キャリアコンサルタントやカウンセラーは必ず身に付けるべき技法です。
  この技法は、オンラインで練習することで、しっかりと習得できます。もちろんリアル(オフライン)でも習得できますが、むしろオンラインで練習した方が、キャリアコンサルタント(カウンセラー)が、その発する言葉により集中して意識を向けられる、という意味において、習得効果が高いくらいです。
  同様のことは、「質問の仕方(開かれた質問)」や「声のトーン」など、他のカウンセリングの重要な要素(技法)についても言えることです。原則として、そのような言葉をキャリアコンサルタント側が発するか、ということが、国家試験でも問題とされるわけですので、その点については、オンラインで練習を十分に積める、と言えるわけです。

2)実際、弊校のオンラインだけの講習で、学んだ人が実績を出している(全国平均より高い合格率) 実績からみても、オンラインが不利、ということはまったくありません。
  それは弊校の、ZOOMを使ったオンラインだけでの講習や「受験対策講習」「面談練習会」などを通じて、学び練習を積んだ方々が、初回の受験で7割の合格率を出しているからです。 これは全国平均の合格率が6割程度であることを考えれば、10%近く高い数字であり、こうした実績がオンラインでも十分大丈夫、ということを証明していると思います。
  なお、初回で不合格となった方(ほとんどの方が「学科」か「実技」のどちらかを落とす)も、2回目(落ちたほうだけを受験すればいい)には、合格し、弊校の場合、2回目での合格率は9割を越えます。そして、3回目まで受けた方では、ほとんど全員が国家資格者になっています。(なお、受験資格は、一生有効ですので、忙しくて受験が何年後かになってしまうという方も、時間がだいぶたってしまっても、いつでも試験を受けられます。) それでも、まだ、オンラインはどうなんだろう、と思う方には、次回のコラムで、「とはいいつつ弊校では、リアルでの受験対策講座も設けています!」という話をさせて頂きたいと思っています。

執筆者:柴田郁夫
(一般社団法人地域連携プラットフォーム代表理事、1級キャリアコンサルティング技能士)