なぜキャリアコンサルタントは素晴らしいファシリテーターになれるのか(1)

 今回は、「なぜキャリアコンサルタントは素晴らしいファシリテーターになれるのか」というテーマです。ファシリテーターとは直訳すると促進者、何かを促進させていく人と言う意味です。例えば、会議で誰も何もしゃべらない場合だと、全然促進されてないわけです。そうではなくて、自由にみんな自分の言いたいことを言えるような会議にしていくような役割の人がファシリテーターと言われるわけです。

 一般社団法人 地域連携プラットフォームでは、国家資格キャリアコンサルタントの養成講座を行っています。その中のグループアプローチという項目を、国家資格キャリアコンサルタントになった人は、企業で複数の人の前でワークショップをファシリテートする、ワークショップの促進者になれるというような文脈でお話をしています。

 アメリカのマイルズという教育学者が、1981年に「ファシリテーター(あるいはトレーナー)になるための9つの要件」というものを出しています。その9つの要件のほとんどがキャリアコンサルタントが持っているスキルに当てはまります。

 例えば、最初に出てくるのが「自己把握」です。これは、1対1のカウンセリングの際にベースとなるスキルになります。

 

  2番目は「自己変革」です。これも、私たちキャリアコンサルタントが1対1で面談をしているときに、私たち自身がはっとすることもあります。それは、クライアントだけでなく、クライアントからキャリアコンサルタントも学べるということもあります。つまり、私たちキャリアコンサルタントも自己変革しているということです。これは、ループアプローチでも同じです。多くの方を目の前にした時に、自分のやり方に凝り固まり、それを押し付けるかのようにやってしまっては、いいファシリテーションはできません。私たち自身が刻々と自己変革できるということが求められているのです。これは、1対1の面談、グループアプローチと連続してつながっている、キャリアコンサルタントに求められるスキルであるのです。

 3番目、4番目は「ほどよい自信」と「生きて働く知識」ということですが、当然ながら、私たちキャリアコンサルタントは、。1対1の時も、1対多(グループアプローチ)であっても、ほどよい「自信を持って接する」ということは重要です。それから「生きて働く知識」も必要なことです。例えば、現状、今の時世を踏まえて話ができ、 時にはアドバイスもできないといけません。

上記コラムの説明動画です。

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(柴田郁夫)